セラミック矯正は危険?後悔した事例やデメリットを紹介

2023.07.12

手っ取り早く歯の見た目を整えることができる手段として美容外科などでも取り扱いが増えている「セラミック矯正」。
セラミック矯正とは、セラミックの被せ物を用いて歯並びを整える治療法を指します。矯正という言葉を使用していますが、歯列矯正とは大きく異なります。歯列矯正は本来、正しいかみ合わせを取り戻すために行われますが、セラミック矯正は見た目の改善を目的としているため、根本的な解決にはなりません。

そこで今回はセラミック矯正のメリットや危険性、セラミック矯正で後悔した事例など幅広くご紹介し、歯列矯正の代替手段についてもご紹介いたします。
歯列矯正を検討している方はぜひご一読ください。

セラミック矯正のメリット

どのような治療を選ぶかは患者さんの生活習慣などにより異なりますので、もちろんセラミック矯正のメリット・デメリットを把握したうえで選択している方も多いかと思います。
まずセラミック矯正のメリットとして挙げられる点は、なによりも「短期間で歯の見た目を美しく整えることができる」点ではないでしょうか。

歯列矯正は徐々に歯の位置を動かして矯正していく治療のため、最低でも半年~1年以上かかりますが、セラミック矯正の場合はクリニックにもよりますが最短2回ほどで治療が完了します。また、セラミック矯正の場合は、セラミックを被せるので好きな白さを選ぶことができます。

治療期間が短いため、芸能人など見た目の美しさを急いで求める方が選択している場合も多いようです。

セラミック矯正の危険性・デメリット

歯列矯正では通常、歯の根の位置を動かすことによって、かみ合わせの力の負担を解剖的に理想的な部分で支えられるように治療を行なっていきます。
一方、歯を削ってセラミックを被せるセラミック矯正は、歯の見える部分だけではきれいに見えますが、根の位置が変わっておらず、かみ合わせの根本的問題が改善されません。

そのため、将来的に痛みの原因になったり、歯茎のラインが被せ物と合わなくなり、何度も被せ直さないといけなくなることもあります。

またセラミック矯正では、元の歯を削ってセラミックを被せるため、歯の機能や強度が低下する可能性があります。さらに歯を削った部分が歯の寿命や健康に影響を与えることがあります。

セラミック矯正の後悔・失敗例

セラミック矯正は、短期間で見た目の美しさを得ることができるという大きな魅力がある一方で、予期しない問題やリスクもあります。

思っていた見た目にならなかった

セラミックの形や色を自由に選べるとはいえ、治療後の歯の見た目や顔のバランスが思っていたものと異なることがあります。特に顔のバランスに大きく影響を与える前歯の治療では、慎重に選択することが必要です。

かみ合わせや、かみ合わせを原因とした体の不調が改善されない

セラミック矯正は主に見た目の改善に焦点を当てた治療法であるため、かみ合わせの問題は基本的に改善されません。つまり、もしもかみ合わせが原因で頭痛や顎関節症、肩こりなどの症状がある場合、セラミック矯正ではその原因を取り除くことはできません。その結果、これらの症状が続く可能性があります。

歯の機能が低下した

セラミック矯正によって削られた歯は、その後の耐久性や機能性が低下する可能性があります。削られた歯は、自然な歯に比べて折れやすく、虫歯のリスクも高まることが知られています。また、削られた部分は感覚が鈍くなるか、または敏感になる可能性があります。

削った歯が歯髄炎になった

歯を削る過程で歯の神経に影響が出た場合、歯髄炎になるリスクがあります。これは削り過ぎや感染によって起こる可能性があります。痛みや腫れ、時には体調不良を引き起こすこともあります。重症化すると抜歯が必要になることもあります。

将来やりかえが必要になる

セラミック矯正を行った後でも、その後の歯の変化やセラミック自体の劣化により、再度治療を行う必要が生じる場合があります。これには、セラミックの破損や剥がれ、色の変化、歯茎下がり、または上述したような噛み合わせの問題などがあります。再治療は追加の費用や時間、そして再度歯を削るリスクが伴います。

歯のための矯正ならインビザラインやブラケットによる矯正がおすすめです

歯列矯正を考えている方には、時間はかかりますが、やはり歯を削ることなくブラケットを用いた矯正やインビザラインによる矯正をおすすめします。
ブラケットを用いた矯正は、金属のブラケットを歯に取り付け、ワイヤーで歯を引っ張って矯正する方法です。歯を削る必要がないため、治療期間も短くて済み、歯を傷つける心配もありません。また、最新のブラケットは、目立ちにくく以前よりも薄くて小さく、見た目もよくなっています。

また透明なプラスチックのマウスピースを歯に装着して矯正するインビザラインは、歯を削る必要もなく、装着感も軽いため、治療中も快適に過ごすことができます。

歯列矯正を検討している方は、自分に合った治療方法を選ぶことが重要です。かかりつけの歯科医院のみならず、いくつかの歯科医院に相談してみて納得のいく方法をお選びください。


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